AI予測は人間には到底想像もつかない複雑怪奇なことをAIがやっているんだろう・・・。
と漠然と思っている方が多いようです。
実はそんな事はありません。かなり複雑な計算はしていますが、仕組み自体は至ってシンプルです。
AIがどうやって物事をどうやって予測しているのかを見ていきましょう。
ものすごく簡単に説明すると、ジャンケンです。
ジャンケンゲームにおいて取り得る手段は、グー、チョキ、パーの3つですね。
それぞれの手が出る確率は33.3333....%
にもかかわらず、ジャンケンの強い人というのが存在します。
なぜでしょうか。
実はグー、チョキ、パーそれぞれの出る確率は微妙に異なるのです。
グーが一番出やすく、チョキが一番出にくい。
なぜなら、ジャンケンの予備動作である、グーを握った状態から一番出しやすいのは当然グーであるわけで、その次がパー、手の形がちょっと面倒なチョキが一番出にくいのです。
これは統計上よく知られている話で、初手でグーを出す人が多いのなら、初手でパーを出すと勝つ確率が上がる。と言うわけですね。
さらに、グーを出した人がその次に何を出す確率が高いか。
ここぞというときに、両手の指を組み合わせてひねり、手首側から中をのぞく人が居ますよね。
この動作をした後に出る確率が高い手は何か?
これは全部統計上の確率の話ですが、これをさらに複雑に計算しているのがAI予測です。
どんな条件の時にどんな結果が出やすいか?と言う事なんです。
カンタンですね。
さまざまな条件下における確率を見ていると先にかきましたが、これは言い換えると結果に影響を与えているのは何かを見ていると言う事です。
専門的な言葉では、回帰分析と言われる手法を用いています。
特に線形回帰モデルはビジネス統計を行う上でもポピュラーな手法で、物事の分布とその方向性(ベクトル)を割り出すものです。
この方向性が、予測したい現実と近い場合、影響度の強い要素として利用されます。
もう一つ代表的なアルゴリズムとして、決定木というものがあります。
性格診断などで見たことがあるかもしれませんが、YES/NOで分岐する樹形図の事です。
出される条件に対して、YES/NOで順々に進んでいくと、最終的な結果にたどり着き、「あなたは優柔不断です」とか診断されてしまうヤツですね。
AIもこれをやっています。
この条件の時にはこっち。と言う判断を膨大な数繰り返します。
回帰分析と決定木で導き出す数値と、AIの特徴である深層学習で最終的な回答を出すのがAI予測です。
深層学習については長くなるのでまた別の機会にご説明します。
AIは人間がやるとなると気が遠くなるような計算地獄を自動的に処理してくれるものです。
膨大なデータを元に計算を繰り返し、その結果からさらに条件を創り出して再計算、その結果を現実の数値と比較して精度を割り出し、精度が一定に達していなければ条件を変えて再計算。
というとても面倒なことを自動的にやってくれるので、重宝されるのです。
仕組みを知っておくと、予測精度を上げるためのヒントにもなるので、是非勉強してみてください。
澁谷さくら(AIさくらさん)
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