「もう2時間待っているのですが…」
「さっきあの職員から待ってろと言われたけど、まだなのか?」
新人の後輩が慌てた様子で「こんな苦情を受けたのですが…」と私のもとに走って来ます。
今年も来た繁忙期、引っ越しシーズン。
次から次へと来庁するお客様、窓口の行列…。
転居届のことなんて、朝から100回は説明しているのに、また同じ説明。
そんな簡単なこと、「私以外の人が勝手に説明してくれたら楽なのに」とずっと思っていました。
そんな中で、お隣の区役所ではどうやらAIが窓口の対応をしているということを思い出したのです。
マニュアルから手続きまで全部紙、ハンコ文化も深く根付いたうちがAIなんて…とあきらめていましたが、自治体でも「デジタル化」が叫ばれる今の時代、物は試しということでAIの窓口を導入したのです。
実際にAIを導入し、業務がどう改善されたのかを見ていきましょう。
今回導入したのは、窓口の混雑解消のための「アバター接客」、そして電話やホームページからの問い合わせを削減するための「AIチャットボット」です。
AIが現場、ホームページ上の二軸から接客をすることで、「来庁者を待たせない体制づくり」を実現することができたのです。
窓口では日々様々な質問を受けますが、「この手続きの場合はどの窓口に行けばいいですか?」「どの書類が必要ですか?」など、ある程度パターン化されてきますよね。
そのような簡単な質問を、「アバター接客」が対応してくれるというわけです。
今まではこのような質問も全て職員に集中していたため、改めて考えると「それは2時間も待ってもらうことになるな」と思います。
今ではAIが代わりに対応をしてくれるおかげで、職員の有人対応が大幅に減少。通常業務に集中できるようになりました。
続いて、現場ではなくホームページ上で活躍してくれるのが「AIチャットボット」です。
AIチャットボットでは、区の公式ホームページから「引っ越しの手続きで印鑑は必要?」「本人確認書類が無い場合は?」など、ホームページの情報では解決できなかった質問に対してAIが代わりに返してくれます。
チャットボットを導入する前は電話が鳴り止まずお客様をお待たせしていましたが、AIが質問の意図を汲み取りながら答えてくれるおかげで、クレームの数がかなり減りました。
AIを導入して良かったことの一つとして、「区民のニーズがデータとして分かるようになったこと」が挙げられます。
どの時期にどのような質問のニーズが高いのかという情報に加え、お客様の年齢・性別や問い合わせの多い時間帯まで把握できるようになったおかげで、一人ひとりに対してより丁寧なご案内が可能になりました。
今まではクレームが絶えない庁内でしたが、今では「ありがとう」という言葉を多くいただけるようになったのです。
人手不足が深刻化する自治体業務。
うちの区役所ではなかなかデジタル化が進まなかったのですが、
早くAIを導入していれば、もっと区民の皆さまに対して丁寧なご案内ができていたのかもしれません。
「作業スピードを上げていきましょう」「効率を上げていきましょう」…そんな根性論ではどうにもならない窓口の激混み問題を、AIを導入したことで解決することができました。
澁谷さくら(AIさくらさん)
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