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「異動したばかりで何も分からない」をAIが救う。奈良市役所が実践する、職員の“自走”と来庁者の“迷子ゼロ”を叶えるダブルDX

奈良市役所では、職員向けに「社内問い合わせAI」、来庁者向けに「アバター接客さくらさん(サイネージ)」を導入しています。特に異動直後の職員が、マニュアルを探したり同僚に聞いたりする時間をAIで短縮し、「自分で調べて解決できる(自走する)」環境作りに成功しました。

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目次

【職員向け】「先輩、これ何ですか?」をAIへの質問に変える

自治体の業務は多岐にわたり、異動したての職員にとって、自分の課が担当する全業務を即座に把握するのは至難の業です。
これまでは、分からないことがあるたびに資料をひっくり返したり、忙しそうな先輩職員の手を止めたりする必要がありました。

「即答」が職員の自立を促す

導入された「庁内問い合わせさくらさん」は、こうした若手や異動者の強力なメンターとして機能しています。
現場の職員は、「異動直後で右も左も分からない時、さくらさんに聞けばすぐ答えが分かるのは非常に助かった」と語ります。


重要なのは、単に回答が得られるだけでなく、「誰かに頼らず、自分で解決できた」という自立のサイクルが生まれたことです。
電話の件数が劇的に減ったわけではありませんが、回答までのタイムロスや心理的負担が減ったことは、組織にとって大きな変化です。

【来庁者向け】庁舎内の「迷子」をアバターが防ぐ

一方、市民が訪れる庁舎のロビーでは、別の課題がありました。
庁内には明確な道案内が不足しており、目的の課にたどり着けず迷ってしまう来庁者が少なくなかったのです。

「道案内ができる窓口」としてのサイネージ

そこで導入されたのが、アバター接客さくらさんを搭載したデジタルサイネージです。
設置後、このサイネージは単なる看板ではなく、来庁者が自ら行き先を確認できる「対話型の案内窓口」として機能し始めました。
「迷っている人が減った」「スムーズに移動できるようになった」という成果は市外にも広まり、現在では他の自治体が視察に訪れるほどの注目を集めています。

今後の展望:AIが「改善案」を提案する未来へ

奈良市役所のDXは、ここで終わりではありません。現場では、生成AIの進化を見据えたさらなる活用を描いています。

AIからの「逆提案」に期待

今後は、AIがただ答えるだけでなく、利用状況を分析して「この質問を登録した方がいいですよ」と職員にアドバイスするような、能動的なサポート機能に期待を寄せています。
また、サイネージにおいても、単なる道案内にとどまらず、オンライン申請の案内などコンテンツを柔軟に更新し、市民サービスのハブとして活用していく計画です。

まとめ

奈良市役所の事例は、AI活用が「対外的なサービス向上」だけでなく、「内部の組織強化(人材育成・業務支援)」にも絶大な効果を発揮することを示しています。

職員:分からないことをAIに聞き、即座に業務に戻る。
市民:迷わず目的地に行き、スムーズに用事を済ませる。

内と外、両方の「困った」をAIさくらさんが解決する。このダブル導入こそが、自治体DXを成功させる一つの最適解と言えるでしょう。

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