



インボイス制度(適格請求書等保存方式)は、経理だけでなく、営業や購買など全社員に関わる制度です。しかし、経理部門が一生懸命作ったFAQは、なぜ現場に読まれないのでしょうか。
専門用語の壁: 「適格請求書発行事業者」「経過措置」「免税事業者」といった税務用語が並んでおり、現場の社員には自分事として理解しにくい。
個別ケースへの対応不足: 「個人の飲食店で割り勘した場合の領収書は?」「立替経費の場合は?」など、社員が知りたいのは制度の概要ではなく「今、手元にあるこの領収書をどう処理すればいいか」という具体的なアクションです。
検索性の低さ: PDFやExcelでまとめられたFAQは、「どんなキーワードで検索すれば正解に辿り着けるか」が分からないと役に立ちません。
これらの課題を解決するのが、自然言語(話し言葉)で質問できるAIチャットボットです。
「AIに税務ルールを答えさせて、もし間違っていたら脱税や申告漏れなどの重大なコンプライアンス違反になるのではないか?」
経理担当者が抱くこの懸念はごもっともです。
この課題をクリアするヒントが、阪急電鉄様の実証実験にあります。
鉄道インフラにおける「運送約款」や「ダイヤ情報」は、経理の「税法」や「社内規程」と同様に、1つの案内ミスが大きなトラブルに直結します。阪急電鉄様では、これらの複雑なドキュメントを正確に読み解き、ハルシネーション(もっともらしい嘘)を出力しないRAG(検索拡張生成)技術を採用しています。
「鉄道特有の内容をご案内する必要がありましたが、貴社のノウハウを活かしてスムーズに対応していただけたと感じています」
RAG技術は、「インターネット上の不確かな情報ではなく、自社で承認された公式マニュアルやFAQのみを根拠に回答する」仕組みです。
この技術を経理部門に応用すれば、「AIが勝手な税務解釈をしない、安全な経理特化型チャットボット」が実現します。
インフラ品質のAI(RAG)を導入することを前提とした、効果的な「社内FAQ 作り方」のステップを解説します。
まずは、過去に経理宛てに届いたメールやチャットの履歴を分析します。
「インボイスの目的は?」といった抽象的な質問よりも、「Amazonで買った備品の適格請求書はどこからダウンロードする?」といった具体的な業務に直結する疑問を優先してFAQのタネにします。
AIに読み込ませるFAQデータ(教師データ)を作成します。
NG: 「免税事業者からの仕入れについては、令和〇年まで〇%の控除経過措置が適用されるため〜」
OK: 「【結論】そのまま経費精算システムに入力して問題ありません。(※現在は経過措置期間中のため、特別な処理は経理側で行います)」
このように、現場が知りたい「アクション(どうすればいいか)」を先頭に記載します。
作成したFAQデータや、国税庁のQ&A(PDF)、自社の経費精算マニュアルをチャットボットに登録(インデックス化)します。
従業員が「タクシー代の領収書に登録番号がないんだけど」と曖昧に入力しても、AIがRAG技術を用いて関連するFAQを探し出し、「その場合は〇〇の処理をお願いします。詳細は[こちらの経費精算マニュアル_P.12]をご参照ください」と、必ずエビデンス(根拠)を添えて回答します。
AIチャットボットを用いたFAQ運用が軌道に乗ると、経理部門の業務は劇的に変わります。
「0件ヒット」ログによる抜け漏れの発見: 従業員が質問してAIが答えられなかったログ(No Match)は、経理部門のダッシュボードに蓄積されます。「あ、このパターンの領収書についてのルールをマニュアルに書き忘れていたな」と気づき、ピンポイントでFAQを補充する(継続的改善)ことができます。
法改正への即時対応: 税率や制度の変更があった場合、数十ページのマニュアルを全て書き直す必要はありません。「※2026年〇月〇日より、このルールの適用条件が変更されました」という差分テキストをAIに追加で読み込ませるだけで、瞬時に全社への回答がアップデートされます。
効果的な「社内FAQ 作り方」とは、完璧なドキュメントを作ることではなく、「従業員が迷わず自己解決できるAI環境(RAG)」を構築することです。
インフラ業界で実証された安全なAI技術を活用し、インボイス制度や経費精算の「よくある質問」の対応を自動化することで、経理・財務部門は本来のコア業務である資金計画や経営分析にリソースを集中させることができます。
まずは、経理部門宛ての「今週の問い合わせ履歴トップ10」をAIに学習させることから、経理DXを始めてみませんか?
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