



ここでいうAI電話は、住民が電話で話しかけると内容を理解し、自動で回答したり、担当課につないだりしてくれる仕組みのことです。
コールセンター向けのボイスボットを、役所の代表電話や各課の電話に入れるイメージに近いです。
区役所でAI電話に向いているのは、例えば次のような内容です。
開庁時間、場所、駐車場の有無などの基本的な案内。
住民票、印鑑証明、マイナンバーカードなど、よくある手続きの流れや持ち物の説明。
お祭りやイベント、選挙など、特定の期間に集中する問い合わせ。
どの課が担当か分からないときの窓口案内や内線の振り分け。
逆に、クレームや複雑な相談、判断が必要な内容は、人にきちんとつなぐ前提で設計します。
AIに「全部任せる」のではなく、「誰が出ても同じ説明になる電話をAIに寄せる」という考え方が現実的です。
潮来市では、令和5年度にDX戦略室を立ち上げ、庁内の業務課題を洗い出しました。
その中で、複数の部署から共通して出てきたのが「電話対応業務」でした。
開庁時間内しか電話に出られないため、「なかなかつながらない」という市民の声があったこと。
一方で、職員側は長時間の電話対応に追われ、本来やるべき業務が滞るケースがあったこと。
この二つが大きな課題として見えてきたため、「デジタルの力でここを変えられないか」という発想でAI導入の検討が始まっています。
その上で、温かみのある対応ができそうか、安全性やサポート体制に問題がないかを比較し、AI電話を導入する決断をしています。
特に分かりやすいのが、「水郷潮来あやめまつり」期間中の実証実験です。
この期間中、AI電話は約530件の電話に対応しました。
そのうち、約91.1%の電話はAIだけで回答まで完了しています。
従来は、この時期になると職員が2〜3人、ほぼ電話対応に張り付きになる状態でした。
しかしAI電話を入れたことで、その分の職員を来場者対応に回せるようになり、窓口の現場にかけられる時間が増えました。
職員からは「電話に追われていた時間を、来場者の案内や次の企画の準備に使えるようになった」という声が出ており、精神的な余裕も生まれています。
市民側の反応としては、「24時間いつでも聞けるようになって便利になった」という声が多く、AI導入そのものに対する不満の声は出ていません。
この結果を受けて、庁内では「他の業務にも広げられるのではないか」という声が上がり、すでに複数の部署でAIを活用する計画が進行中です。
区役所でAI電話に任せる業務は、大きく三つに分けて考えると整理しやすくなります。
一つ目は、案内やガイドの電話です。
開庁時間、窓口の場所、駐車場の有無、混雑しやすい時間帯、持ち物の案内など、どの職員が出ても同じ説明になる内容は、AI電話と相性が良い領域です。
二つ目は、イベントやシーズン業務の問い合わせです。
潮来市の「あやめまつり」のように、特定の期間だけ電話が急増するテーマは、数字で効果が出やすい領域です。
花火大会、祭り、選挙、公金の支給、税の納付時期など、電話本数が一気に増えるタイミングにAI電話を当てると、職員の負担軽減が実感しやすくなります。
三つ目は、一次切り分けです。
AIだけでは完結しない相談や苦情であっても、内容の大まかな分類、担当課の特定、折り返しに必要な基本情報の聞き取りまでをAIが行う設計にすれば、職員が電話をかけ直すときの手間はかなり減ります。
DX推進課としては、「どの電話ならAIに任せても問題がないか」「どの電話は必ず人が出るべきか」を最初に線引きしておくことが重要になります。
AI電話を区役所に入れるとき、よく話題になるのが三つのポイントです。
一つ目は、個人情報とセキュリティです。
住民票や税、福祉の問い合わせでは、個人情報に触れる可能性があります。
どこまでをAI側で扱い、どこからは必ず人に切り替えるのか、運用ルールを先に決める必要があります。
システムがどのような形でデータを持つのか、ログの保管場所、アクセス権限などは、情報政策担当と一緒に確認しておくべき項目です。
二つ目は、高齢者を含めた住民との相性です。
高齢の方が多い自治体ほど、「AIだから使いづらい」と感じさせない工夫が必要になります。
音声ガイダンスの言葉づかいをできるだけやさしくすること。
途中で「職員につないでほしい」と住民が言ったら、人につながるルートを必ず用意しておくこと。
こうした設計が、クレーム防止にもそのままつながります。
三つ目は、庁内調整と現場の納得感です。
実際に電話を受けているのは、最前線の窓口や担当課です。
その職員が「AIを入れたら現場がもっと大変になるのでは」と感じている状態だと、うまく定着しません。
潮来市のように、まず実証実験で数字を出し、「この期間にこれだけの電話をAIが受け、回答率はこのくらいだった」という事実を示すと、現場との温度差はかなり小さくなります。
「AI電話を入れましょう」といきなり提案しても、予算も人も動きません。
DX推進課としては、先に次のような準備をしておくと、庁内説明や議会対応がしやすくなります。
代表電話や主要な課について、「どんな内容の電話が、いつ、どれくらい来ているか」をざっくりで良いので把握しておくこと。
繁忙期やイベント期間など、「ここだけでもAIに任せたい」という山場を特定しておくこと。
潮来市のような自治体の事例を集め、「実際に何件ぐらいAIが受け、どれくらい職員の手が空いたのか」を数字で示せるようにしておくこと。
ここまで整理できると、
平常時は案内系の電話をAIに振り、イベント期には特定のテーマの電話もAIに寄せる、という形で、段階的な導入シナリオが描きやすくなります。
区役所の電話にAIを入れる目的は、「人を削ること」ではありません。
限られた職員を、本当に人でしかできない仕事に振り向けることです。
潮来市のように、繁忙期の電話対応をAIに任せて現場対応に人を回すと、住民側の満足度も上がり、職員の心理的な余裕も生まれます。
その結果として、「職員がより人に寄り添った仕事に時間を使えるようにする」というDXの本来の目的に近づいていきます。
実際には、自治体での実証実験や本格運用の実績を持つAI電話サービスを選んだ方が、庁内説明や議会対応もしやすくなります。
例えば、潮来市のような事例を持つAI電話サービスであれば、「同じような規模・課題の自治体で、どれくらいの効果が出たのか」を具体的に聞くことができます。
まずは、自庁の電話の現状を棚卸しし、「どこまでをAIに任せ、どこからを人が受けるか」を整理した上で、実績のあるAI電話サービスに相談する。
これが、DX推進課として現実的な最初の一歩になります。
AIさくらさん(澁谷さくら)
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