



多くの企業でチャットボットが失敗する最大の原因は、「組織図ベースの分類」にあります。
失敗する分類例:
総務部 > 庶務課 > 備品について > 消耗品 > コピー用紙
社員の心理:
「コピー用紙が切れただけなのに、どの部署の管轄かなんて知らないし、探すのが面倒。」
社員は「部署」を探しているのではなく、「解決策」を探しています。提供者側(情シス・総務)の論理でフォルダを作ると、階層が深くなりすぎ、ユーザーはトップ画面で離脱してしまいます。
九州観光機構のアプリが成功したのは、観光情報を「福岡県・大分県」といった行政区分(縦割り)で分けるのではなく、「温泉に入りたい」「美味しいものを食べたい」というユーザーの欲求(インサイト)に基づいて情報を整理したからです。
これを社内FAQに転用すると、以下のようになります。
変更前(行政区分): 人事部 / 総務部 / 情報システム部
変更後(ユーザー欲求): 手続きしたい / 直したい(トラブル) / 知りたい(規定)
この「視点の転換」こそが、FAQ分類における最初にして最大のステップです。
では、具体的にどう整理すればよいのか。明日から使える3つのテクニックを解説します。
トップカテゴリは「動詞」で分類します。これにより、新入社員でも直感的に選択できるようになります。
トラブル・不具合(直したい): PC故障、ネット繋がらない、ログインできない
申請・手続き(したい): 経費精算、有給申請、アカウント発行
規定・ルール(知りたい): 就業規則、セキュリティガイドライン
クリック数は少なければ少ないほど良いです。「大カテゴリ > 中カテゴリ > 回答」の2ステップで到達できるように設計します。3階層以上になる場合は、分類が細かすぎるか、FAQの粒度がバラバラである証拠です。
「VPNの接続方法」は、「トラブル」にも「在宅勤務」にも「入社手続き」にも属します。
フォルダ(ディレクトリ)構造で管理しようとすると、「どっちのフォルダに入れるか?」で悩み、重複管理が発生します。
FAQは「タグ」で管理し、一つの記事に「#VPN」「#トラブル」「#テレワーク」と複数のタグを付けることで、どこからでも辿り着けるようにするのが現代的な手法です。
この分類方法(ユーザー視点分類)を取り入れることで、FAQの構造はどう変わるのでしょうか。
A. まずExcelに「ターゲット(誰が)」「シーン(いつ)」「アクション(何をする)」の3列を追加し、既存のQ&Aにタグ付けを行ってください。そのタグを集計すると、自然と必要なカテゴリが見えてきます。
A. 検索精度が高くても、「メニュー(カテゴリ)ボタン」は必要です。社員は「何というキーワードで検索すればいいか分からない」ことすらあるからです。メニューは「検索キーワードのヒント」として機能します。
A. 極力避けてください。「その他」を作ると、分類に迷ったFAQが全てそこに放り込まれ、ゴミ箱化します。分類できないFAQは、カテゴリ設計自体が間違っているか、不要なFAQである可能性が高いです。
FAQの分類は、情シスの事務作業ではなく、「社員の使いやすさを設計するUXデザイン」です。
九州観光DXが「ユーザーのやりたいこと」を起点に成功したように、社内FAQも「部署の都合」を捨て、「社員の行動」に合わせて再構築しましょう。
まずは、トップカテゴリを「部署名」から「動詞」に変えるところから始めてみませんか。
自社のFAQ構造を診断する
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AIによる自動分類を試す
[デモ体験] 既存のFAQデータをアップロードして、AIにタグ付け・カテゴリ分けをさせてみる
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