



多くの自治体で代表電話には、ざっくり次の3種類の電話が混ざっています。
1つ目は、「ごみの出し方」「イベントの時間」「開庁時間」など、聞かれる内容が毎回ほぼ同じパターンの電話です。
2つ目は、「戸籍のこのケースはどうなるのか」「この通知が届いたのだが何のことか」など、ある程度パターンはあるが、少し説明が必要な電話です。
3つ目は、クレーム寄りの相談や、制度の境目に関わるグレーな相談など、人が判断しないと危ない電話です。
AI電話(ボイスボット)で狙うべきなのは、1つ目と2つ目のうち「完全にパターン化できる部分」です。
逆に、3つ目のような電話まで無理にAIで受けようとすると、市民も職員もストレスが増えて逆効果になります。
市民課長の立場で一番現実的なゴールは、「代表電話の入り口のうち、よくある問い合わせはAIが一次受けをして、必要なものだけ職員につなぐ」状態です。
例えば、次のようなイメージです。
・代表電話にかかってきたら、まずAI電話が用件を聞く
・「ごみの分別」「イベントの時間」「開庁日」などは、その場でAIが答えて完結
・「戸籍の具体的なケース」「マイナンバーの個別相談」などは、市民課・関連部署に転送
・AIが聞き取った用件を、転送先の職員画面にテキストで出しておくので、同じ説明を何度も聞き直さなくて済む
これくらいのレベルでも、
「市民から見れば、夜間や休日でも最低限の案内は受けられる」
「職員から見れば、『何度も同じことを説明する電話』がかなり減る」
という効果があります。
抽象論だけだと動きづらいので、実際にAI電話を使っている自治体の例を1つだけ挙げます。
茨城県潮来市では、AI専用の電話番号を用意し、AI電話が24時間365日応答する仕組みを導入しています。
花火大会の方では「打ち上げ時間」「駐車場の有無」など、家庭ごみ分別の方では「この品目は燃えるごみか」「段ボールはどう捨てるのか」といった、市民からよく聞かれる質問をAIが受ける設計です。
ここでポイントになるのは、いきなり市役所の代表電話を丸ごとAI化しているわけではないことです。
・問い合わせ内容がほぼ決まっているテーマに絞っている
・市として優先度が高い分野(ごみ・イベント)から始めている
・「AI電話で答えられなかった場合は職員が応対する」という逃げ道をきちんと明記している
この3つを押さえることで、市民にも職員にも無理のない形でAI電話を回し始めています。
代表電話をどうするか検討する前に、「まずテーマを絞った専用ダイヤルから始める」という選択肢は十分あり得ます。
代表電話にAIを入れるかどうかを検討するときは、次の3つの観点で整理すると、判断がしやすくなります。
1つ目は、「AIに任せても問題にならない範囲をどこまでとするか」です。
ごみ分別・イベント案内・施設の開館時間・予約方法の案内など、条例や個別の判断を伴わないものは、AI電話で案内しやすい領域です。
2つ目は、「AIが答えられなかったときにどう人につなぐか」です。
AIが答えを出せない、あるいは市民が「人と話したい」と言ったときは、どの部署のどの番号に転送するのか、そこで使う画面にAIが聞いた内容をどう表示するか、ここを先に決めておかないと現場は混乱します。
3つ目は、「市民にどう説明するか」です。
AI電話を入れるとき、市民からは「機械に任せて手を抜いているのではないか」という目線も必ず出ます。
「夜間・休日でも最低限の案内ができるようにするため」
「窓口での対面対応にもっと時間を割くため」
といった目的を、広報紙や市のWeb、電話ガイダンスの冒頭できちんと伝えておくと、受け入れられやすくなります。
導入の進め方も、「一気に全部」ではなく、段階を決めた方が安全です。
最初の1か月は、代表電話のログや職員の感覚をもとに、「AIが受ける候補」の問い合わせを洗い出します。
市民課だけではなく、税、福祉、子育てなど、代表電話に出る部署の職員に「どんな電話が多いか」「AIで受けてほしい電話は何か」を聞き、上位10〜20種類に絞ります。
次の1〜2か月で、その上位の問い合わせだけを対象に、AI電話の一次受付を作ります。
この段階では、代表電話に直結せず、潮来市のようにテーマ別のAI専用ダイヤルにするやり方もあります。
実際に動かしながら、「AIで完結している割合」「結局人に転送された割合」「市民の不満やクレームの有無」を見て、代表電話への展開を検討していく、という流れにした方が、課長としても説明がしやすくなります。
自治体にとってAI電話は、「代表電話を全部自動化する魔法の箱」ではありません。
現実的には、「よくある問い合わせを受け止めるフィルター」として使い、窓口や難しい相談に、職員が時間と気力を残すための仕組みです。
・まずは、ごみ分別やイベント案内など、テーマを絞った専用ダイヤルから試す
・代表電話は、「よくある問い合わせ」の一部からAIに任せるところから始める
・AIが答えられなかったときの転送先と、職員側の画面設計を最初に決めておく
この3つを押さえておけば、他の自治体よりも一歩先に、現場で実際に使える仕組みを作れます。
AIさくらさんのような対話型のAI電話であれば、昼休みや閉庁後の代表電話も含めて、パターン化できる問い合わせはAIに任せつつ、市民課は窓口と難しい相談に集中する、という役割分担が現実的です。
最初から完璧を目指さず、「代表電話のどの部分ならAIに任せても大丈夫か」という線引きから、一歩ずつ決めていく前提で設計してください。
AIさくらさん(澁谷さくら)
ChatGPTや生成AIなど最新AI技術で、DX推進チームを柔軟にサポート。5分野のAI関連特許、品質保証・クラウドセキュリティISOなどで高品質を約束します。御社の業務内容に合わせて短期間で独自カスタマイズ・個別チューニングしたサービスを納品。登録・チューニングは完全自動対応で、運用時のメンテナンスにも手間が一切かかりません。
AI電話対応さくらさん
サービスを詳しく知りたい方はこちら