「大学の面接官がAIになるらしい」
そんな話を耳にしたとき、私は思わず「本当にそれで大丈夫なの?」と首をかしげました。
画面の向こうに人がいない。誰かの目を見て話すこともない。
それって果たして“面接”と言えるのだろうか——。
でも、それは“よく知らないがゆえの先入観”だったと、今でははっきり分かります。
AI面接の実態を調べていくうちに、私は驚きとともに、ある種の希望を抱くようになりました。
すでに多くの企業ではAI面接が採用の一部として活用されており、むしろ「人よりも公平で安定した評価ができる」として信頼を集めているという事実。
そして最近では、大学の入試にも応用され始めているというニュース。
最初は疑いの目を向けていた私でしたが、「もしそれが本当に可能なら、面接という場に苦手意識を持つ人にとって大きな味方になるのでは?」という思いが芽生え始めました。
なにより、誰にとっても“公平な土俵”が用意されることの意義に、だんだんと心を動かされていったのです。
不安もありました。けれどそれ以上に、
「この仕組みを、自分の目で確かめてみたい」
そんな気持ちが、受験生としての私の背中を押しました。
僕が受けたAI面接は、Web上で完結する形式でした。
開始時間になると、指定されたURLにアクセスし、画面の案内に従って進むだけ。
対面も、Zoomもなく、目の前に現れたのは——スーツ姿のアバター面接官でした。
最初はちょっと驚きましたが、アバターはとても自然な音声で話しかけてきて、「あ、これはちゃんと“会話”になるな」とすぐにわかりました。
そして何より、自宅で受けられるという気楽さは本当に大きかったです。
・照明も背景も自分で調整できる
・移動の手間がゼロ(交通費も不要)
・周囲に誰もいないから、他の受験生と比べるストレスもない
面接というのは、どうしても「緊張する場」として構えがちですが、自分のペースで準備し、自分の空間で臨めるAI面接は、思った以上に精神的ハードルが低かったです。
特に、面接が苦手なタイプの学生にとっては、この仕組みは本当に救いになると感じました。
正直、「AIが相手」だと聞いて、最初は「録音された質問にただ答えるだけの無機質な時間」を想像していました。
けれど、実際のAI面接はまったく違いました。
質問は音声で読み上げられ、僕が話し始めると、AIが自動で音声認識し、内容をリアルタイムで解析しているのが伝わってきました。
途中で言い直しても、つっかえても、ちゃんと待ってくれる。
質問も一問一答形式でテンポよく進み、「聞かれたことにしっかり答える」という点に集中できる構成になっていたのです。
驚いたのは、人と話すときよりも、“自分らしい言葉”が自然に出てきたこと。
評価されているというプレッシャーや、“相手の表情を読む”ことに神経を使わなくてよいぶん、気負わずに話すことができました。
もちろん、人との対話だからこそ引き出せる魅力もあります。
でも、AI面接には「公平性」と「集中しやすさ」という、別の強みがある。
それを受験生として実感できたのは、大きな発見でした。
AI面接の最大の特徴は、「人の主観に左右されない評価」ができることです。
見た目の印象や、その場の空気感、受験生との相性といった曖昧な要素ではなく、話し方・声のトーン・間の取り方・表情・視線の動きといった非言語情報まで含めて、一定の基準で評価されます。
最初は「AIって、そこまで見てるの?」と半信半疑でしたが、実際に受けてみると、その精度に驚きました。
というのも、「見られている」感覚がちゃんとあるんです。
でもそれは、“人にジャッジされている緊張”とは違って、「ぶれない物差しで見てもらっている」という安心感のある時間でした。
たとえば、「話が長くなってしまったかも」と感じた時でも、焦る必要はありません。AIは内容だけでなく、構成や伝え方の一貫性、表現の明瞭さなど、複数の観点で判断してくれるからです。
僕のように、「人の機嫌に左右されそうで、面接ってちょっと怖い」と感じるタイプにとって、フラットで公平なAI面接は、相性がとても良かったと感じています。
今回、受験生としてAI面接を経験してみて、「これは本当に時代が変わるかもしれない」と実感しました。
というのも、僕たち受験生にとってのメリットがとても大きかったからです。
自宅から参加できる(どこに住んでいても距離のハンデなし)
面接官によるムラがなく、安心して自分らしく話せる
対面の緊張で言葉が出なくなる、という不安が少ない
トラブルや不安点があっても、ログが残って振り返りや検証が可能
でもこれは、大学側にとっても同じだけの価値があるのでは?と感じました。
たとえば、面接官のスケジュールを調整したり、評価のブレをすり合わせたりといった、人に依存した課題をAI面接は大きく軽減できます。
しかも、録画データやスコアログを活用すれば、「なぜこの受験生が合格(不合格)だったのか?」という説明責任も果たしやすくなる。
効率だけではなく、「公平性」と「透明性」を高める。
受験生にとっても、大学にとっても納得感のある仕組みとして、AI面接は十分に実用段階に来ていると、僕は感じました。
AI面接について、就活生でも約64%がAI面接に対して不安を抱えているという結果が出ています。
ただ、実際にAI面接を受けたことがある就活生も2割程いて、AI面接自体も少しずつ浸透してきています。
今後、さらに就活生を広く判断していくためにAI面接が活用されていくならば、今のうちからAI面接に関する不安を取り除いていき、慣れていくことが大切になってくるでしょう。
<参考記事>
【調査レポート】AI面接に不安を感じる就活生は64% | 約半数が評価基準がわからないとの声(株式会社Synergy Career)
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