教職員のメンタルヘルス問題への対応として、AIの活用を考えた経緯
全国的な傾向と同様、愛媛県も教職員の精神疾患による休職者数は増加を続け、
令和4年度、5年度と過去最高を更新しており、早急かつ効果的な対策が求められていました。
そこで、不調の未然防止や早期発見、復職支援・再発防止に向けた研修や相談事業をきめ細かく実施してきました。
同時に、保健師などの産業保健スタッフが学校に出向く「巡回相談」を通じて、初任者や若手教職員への支援にも力を入れてきました。
しかし、公立小中学校も含めた県内教職員は約1万2000人にのぼり、すべての教職員に十分な支援を行うだけの産保健スタッフの確保は難しい状況にありました。
また、巡回相談を進めていくなかで、相談希望者に「多忙で相談時間を確保できない」「対面での相談に抵抗がある」といった事情があり、相談に来た時にはかなり重篤な状態に陥っているようなケースも少なくありませんでした。
そこで教職員が日頃から気軽に相談できるツールが必要と考え、AIの導入を検討したのです。
当時メンタルヘルス対策へのAI活事例は少ない状態で、効果も未知数でしたが、一部の自治体での実証実験事例を調べ、導入実績がある民間事業者への聞き取りも行うなかで、現場で高評価を得ている状況がわかり、導入への手応えをつかんでいきました。
令和6年3月にプロポーザルを実施し、『メンタルヘルスさくらさん』を選定しました。利用者一人ひとりに寄り添った対話ができ、本県の教職員向けにカスタマイズもできることから効果が見込まれると評価しました。
令和6年8月から運用を開始しています。