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札幌市 大通駅
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20251017
札幌市が「AIさくらさん」で観光・交通案内を効率化|市民・観光客双方の利便性を向上
観光・交通分野でのAI活用を先行導入。職員対応の負担を軽減し、迅速で正確な情報提供を実現
北海道札幌市では、観光案内や交通関連の問い合わせが年間を通じて膨大に発生しており、職員による電話・窓口対応の負担が課題となっていました。そこで、市民・観光客の双方に向けた情報提供の効率化を目的に、AIチャットボット「AIさくらさん」を導入。観光案内・公共交通情報などへの迅速な回答を実現し、職員の業務負担を軽減するとともに、利用者満足度の向上にもつながっています。
導入の背景・決め手
札幌市では、観光需要の回復とともに、イベントや交通情報などへの問い合わせが急増していました。経済観光局・交通局では、「問い合わせ対応の標準化」と「多言語対応の強化」を課題としており、24時間いつでも正確な情報を提供できる仕組みづくりが求められていました。
こうした課題に対し、職員の経験に依存しない一貫した回答を実現するため、AIを活用した自動応答システムの導入を検討。選定にあたっては、ティファナ・ドットコム社の「AIさくらさん」がもつ以下の特長が高く評価されました。
・観光・交通分野での専門的なFAQデータ構築ノウハウ
・多言語対応(英語・中国語・韓国語など)**が可能な拡張性
・他自治体での実績と、導入後の運用サポート体制の充実
これらを総合的に評価し、札幌市は「AIさくらさん」を導入しました。
導入の概要
・導入部署:札幌市 経済観光局・交通局
・導入目的:観光・交通案内の効率化、多言語での情報提供、職員業務の負担軽減
・導入場所:市公式観光サイト「Visit Sapporo」、および市交通局公式サイト
・導入時期:令和6年度
市民・観光客から寄せられる「交通運賃」「地下鉄・バス時刻」「観光施設の営業時間」などの質問に、AIさくらさんが自動で回答。多言語にも対応し、国内外からのアクセスにも柔軟に対応できる体制を整えました。
導入成果(定量効果)
・月間問い合わせ対応件数:約4,800件
・回答精度:約88%
・職員対応時間削減効果:年間約1,500時間
・外国語での利用率:約15%(英語・中国語中心)
問い合わせの多かった「雪まつり」や「花フェスタ」などのイベント期間中には、アクセス集中にも対応し、利用者から「回答が早くて便利」と好評を得ました。
担当者の言葉
「観光案内や交通情報の問い合わせは、季節やイベントによって急増します。AIさくらさんを導入したことで、職員が全てに対応する必要がなくなり、業務負担が大きく軽減されました。多言語対応も強化でき、観光都市としての利便性が高まりました。」
— 札幌市 経済観光局 デジタル推進担当職員
今後の展望
札幌市では、今後さらに対応分野を拡大し、公共施設案内・災害時情報・市営地下鉄の運行案内など、市民生活に密着した領域にもAI応答を展開予定です。
また、AIが蓄積した問い合わせデータを分析し、観光施策や交通運営の改善にも活かしていくことで、「データに基づく行政運営」への進化を目指しています。
導入効果まとめ
項目 内容
導入時期 令和6年度
月間対応件数 約4,800件
回答精度 約88%
業務削減時間 約1,500時間/年
主な対応範囲 観光案内・交通情報・イベント情報
主な効果 職員負担軽減・多言語対応強化・観光利便性向上
