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富山県公式サイト
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20251015
富山県公式サイトに「AIさくらさん」を導入し、年間約2,900時間分の業務を削減!
電話対応業務の負担をAIが軽減。24時間対応で住民利便性も大幅向上
富山県では、職員の業務効率化と住民サービスの質向上を目的に、公式ホームページへAIチャットボット「AIさくらさん」を導入。導入初年度から高い成果を上げ、問い合わせ対応にかかる年間約2,900時間分の業務削減を実現しました。災害時の迅速な情報提供など、行政DXの先進的な取り組みとしても注目されています。
導入成果
・年間 約3万7,000件 の問い合わせに自動対応
・1件あたり平均5分として試算 → 年間約2,900時間分の業務削減効果
・回答精度 90%以上、不正解(BAD評価)は約2,000件にとどまる
・24時間365日対応 により、住民の利便性も大幅に向上
特に「富山マラソン」開催前など、問い合わせが集中する時期には、担当課の電話対応負担が大幅に軽減されるなど、現場から高い評価を得ている。
導入の背景
近年、富山県では職員の生産性向上を目的とした行政のデジタル化を推進してきたが、その中でも「電話対応業務」が大きな課題として残っていた。コロナ禍により各課職員が臨時対応に追われる中、限られた人員で通常業務を回す必要があったことから、問い合わせ対応を効率化するための手段として「AIチャットボット」に着目。
令和3年度末に行ったプロポーザルでは、次の3点を重視して選定を実施。
・回答精度の高さ
・質問文の表記揺れへの対応力
・導入後のサポート体制の充実度
これらを総合的に評価し、ティファナ・ドットコムの「AIチャットボットさくらさん」を採用。令和4年4月より運用を開始した。
導入の流れ
導入初年度はスモールスタートとして、
「移住相談」「自動車税」「富山マラソン」の3業務ページで試験運用を実施。
令和5年10月からは県公式ホームページのトップページへも実装し、全庁的に問い合わせ対応を強化。令和6年10月より本格運用へ移行した。
担当者の喜びの声
「能登半島地震の際には、ティファナ・ドットコム社の協力のもと、わずか2週間で“震災関連情報”をFAQに追加できました。毎月の検証と改善を重ねることで、回答精度は着実に向上しています。」
— 富山県 知事政策局 デジタル化推進室
行政デジタル化・生産性向上課 主任 上坂 和也 氏
今後の展望
導入効果が高く評価され、消防課や厚生企画課など他部門からも実装希望の声が寄せられている。
今後は、各担当課ページにも「AIさくらさん」を拡大導入し、どの部署・経路からのアクセスでもAIが迅速かつ正確に応対できる仕組みを整備予定。
県全体のDX推進とともに、住民に寄り添った行政サービスの実現を目指す。
