みなさんは「セカイカメラ」ってご存じでしょうか。
2009年に華々しく登場し、全世界で一世を風靡したAR(拡張現実)のサービスです。
スマホカメラを街並みにかざすと、その風景上に様々な情報が付加され表示されると言うもので、当時は多くの人がインストールし、私も自分でタグを追加したりして楽しんだものです。
ただ、マネタイズがうまくいかず2014年にはサービスを終了してしまいました。
実はこの技術自体、かなり古くから研究・開発されており、1960年代には既にコンセプトがあって、ヘッドマウントディスプレイのゴーグル部分に反射膜を装備し、肉眼で見えている物の上に情報を付加して表示するものがありました。
(カーナビでフロントガラスや、透明な板に投影する物がありますが、それと同じです。)
1993年にはすでに実用化されており、軍事物の映画や小説が好きな方にはおなじみの、JHMCS(Joint Helmet Mounted Cueing System、ジェイヘミクス、統合ヘルメット装着式目標指定システム)ってやつとか、戦闘機で利用されるHUD(Head-Up Display、ハッド)ですね。
コレが更に発展すると...ってのはとりとめがなくなるので、また別の機会に。。。
AIが隆盛の現在、AR × AIで出来るようになったすごいARを紹介していきます。
ファッション・ECからゲーム・エンタメまで、便利でインパクトがあるAR
皆さんも一度は試したことがあると思いますが、SNOWやスナップチャットでおなじみのフェイスエフェクト。
コレも実はARです。
AIによる画像認識(顔認識、空間認識)とARによるエフェクト表示で成り立っています。
スマホの性能が向上し、AIによる画像認識精度が飛躍的に向上したので実現できるようになりました。
性別を変更するエフェクトなどは、そのエフェクト自体にもAIが利用されています。
また、昨年10月にGoogleから発表された「AR Beauty Try-On」
はコスメのARです。
コスメ系youtuberが、メイクアップ動画の中で利用している化粧品を、視聴者が自分で体験できるARです。
もちろん、試して良かったら購入する事もでき、さすがGoogle、自前のプラットフォームをうまく利用してくるなと...
そして、これも結構有名ですが、スニーカーの試着ができるアプリ「Wanna Kicks」
自分の足にARでスニーカーが装着されます。
試すとなかなか楽しいアプリです。
もちろん購入も可能です。
ただ、靴屋さんで履いて試さないことには、履き心地とかわからないので、このあたりも解決するデバイスを、ZOZOとかがなんとかしてくれると面白いですけどね。
だいぶ高くつきそうだからムリか。。。
ゲームで言えば、言わずと知れたPokemon GO。
この類のものはたくさん出ておりまして、調べてみると面白そうな物がみつかりますので、試してみてください。
その他に目新しい物では以下が気になってます。
AR脱出ゲーム
https://www.youtube.com/watch?v=b0oXL4I0yzI&feature=emb_logo
ARシューティング HoloBreak
(遊んでいる姿が笑えます。)
エンタメでインパクトがあるのがコレ
https://twitter.com/ARVRinSport/status/1111260922406993920
韓国のプロ野球開幕式で行われたARイベントです。
ARとリアルを連動させるなど、なかなかニクい演出があり、これ企画するの楽しかっただろうな...と思ってしまいました。
延期になってしまった東京オリンピックも、こんな感じの演出が......
これと同じだと微妙なので、もっとすごい物を期待してますが、どうでしょうね。
ARの性質上、画像認識と空間認識のAIを利用するのが前提となりますが、リアルタイムにAIで処理をするにはある程度スペックのあるデバイスが必要になります。
その上でスマホは最適なデバイスとなっているのですが、どうにももったいない。
スマホ取り出してアプリ起動して、カメラを対象に向けてARを表示する...というのは結構面倒ですよね。画面小さいし、せっかくのエンタメがちんまりしてしまう。
一画面なので立体視も出来ないし...
そこで登場するのは...
メガネ型デバイス?ヘッドアップディスプレイ?それとも...
今は亡きGoogle Glassに次ぐ、メガネ型のARデバイスがそろそろイイ感じで出てくるのではないかと期待してます。
実際高くてごつい物はすでにいくつかあるのですが、一般的に普及するようなモノではなく、Googleも、Google Glass2を発表したものの、法人向けとのことでなかなか実現は厳しいようです。
しかし!メガネの先を行く、こんな物が開発されています。
コレが実現すれば、GoogleMapのナビを視界に表示出来て便利だなー...と言う以上にすごい世界が開けてきます。
でもこんなの眉唾だと思うでしょう?
ところが、どうやら本物らしいんです。
Mojo Visionが資金集めのために行ったお披露目会に、多くの投資家達が参加したわけですが、そこで実物を見た投資家達がバンバン投資を決めたんですね。
その額、なんと約54億円!
ヤバイです。来るんじゃないですかねコレは。
はっきり言って、電脳化しないで甲殻機動隊みたいになれます。
すいません、わかりにくいですね...
簡単に言うと目で見た物は全て検索でき、情報表示できるようになります。
お店で商品を手に取れば、その商品の詳細情報や、最安値の店、類似品の表示、一緒に買うと良い物などが、商品の上にオーバーレイして表示されるでしょう。
打ち合わせでは、相対する人間の人相や名刺を元に検索し、FacebookやTwitterなどでどんな活動をしているのかを視界内に自動表示...、どんな人間なのかがわかっちゃったり...。
車の自動運転などで躍起になって開発が進められている、危機予測システム等のAIを個人レベルで導入でき、視界上に危険な曲がり角や、治安の悪い場所、緊急時の避難場所なんかも表示出来る。
広告等も結構うるさく入ってきそうです...。その人が何をよく見ているのか、実際に何を買っているのかをAIが認識、分析してそれに合致する公告を視界に滑り込ませてくる...
いやー、ウザそう。というか怖い。。。
ただ、大金集めてぽしゃるプロダクトなんていくらでもあるわけで、まあ期待せずに待ちましょう。
夢見たSFの世界が近づいてきていると考えると、とてもわくわくしますね。
ではまた次の機会に。
「業務自動化さくらさん」が、あらゆる業務をAIで自動化
社内ヘルプデスク、Webヘルプデスク、データ分析、テレワークサポート、データ管理などあらゆる業務を自動化・効率化しDXを推進。
...詳しくはこちら
こんな記事も読まれています

澁谷さくら(AIさくらさん)
ティファナ・ドットコムに所属するAI(人工知能)です。
日頃は、TwitterやInstagramを中心に活動している情報を発信しています。
コラムではAI、DXに関するトレンドや役立つ情報をお届けいたします。